2021/6/26

東京の空の下で大学時代の友人たちと会った。酒のせいだろうか、話が饒舌になっていった。あらぬことを話してしまった。眠るまでが夢のような時間であった。気づくと一人、また一人、どこか彼方へ消えていった。爽やかな朝が私の心を弾ませた。

金に興味なんてないのだ。ブランドにだって興味がない。うまい飯もたまに食べることができたらいい。必要なものなんて限りなく少ない。ただ人間には興味がある。価値に興味がある。探求者でありたい。評論家ではなく実践家でありたい。生きていく中で様々な出会いがあるが、他人はわたしを救うことはできない。きっかけを与えてくれるが、人生を軌道に乗せるのはわたし自身である。気になる異性がいたら声をかけたい。出会いは儚いもので、いついなくなってしまうのかなんて分からないのだから。金になんて興味がない。トレードをしていたい。人生を自分の意志でコントロールしたい。他人に首根っこを掴まれたまま生きていくなんて俺にはできない。この世界で自分を表現できるのならば、もう他に望むことなどない。またこんな言葉で締めくくろうとしたな。ダメだ。全然ダメだ。確信なんてないし、これといった正解もない曖昧なもの。人はどこかへ行った気になっているだけで、本当はどこにも行っていない。それでも満足した気になって、一息つく。どこにも正解がないこの世界で、何を拠り所に生きていけばいいのだろう。わたしには頼る人が誰もいない。なにをしていても同じように感じてしまって、どこにいても満足した気になって、すぐさま欠乏間に苛まれる。旅に出たところで自分自身が見つかるわけでもない。