2021/1/19 ②

人間は言葉の総体である。ひらめきは時空を超えて響き渡り、恩恵を享受する。偉大と讃えられる作家の言葉を私は読むことができる。喜びも悲しみも、怒りも恐怖も、感情は伝染していく。日本人として振る舞い、周囲の人間と同化した自分自身がそこにはいた。何も悪いことはしているはずがないのに、いじめに加担していた。私は悪くない、ただ皆と同じように振る舞っていただけだと憤りのなさを感じていた。JR改札口の駅員、コンビニの店員、土木作業員、スーパーに食材を買いに来る主婦、暇を持て余して無為に時を過ごす老人、皆が役割を演じていた。どこにも終わりがなく、地の果てもない。時は流れているように見えるが、本当は流れていないのかもしれない。地球が丸いように、何もかもが円環しているのかもしれない。理屈では説明できない何かに包まれているのかもしれない。私は成す術がないのだろうか。だとしたらどうしろっていうのか。想定外に身を委ねる以外に道はないのか。想定外に身を委ねることは怖いから、抵抗感がある。だってどこに行くのかもわからないのだろ。明日死ぬかもしれない道に飛び込めっていうのか。血の巡り、呼吸、細胞の活動、唾液の分泌、何も止めることができない。止めようとすればするほど、溢れ出してくる。緊張を止めようとすればするほど、緊張感が増してくる。昔のように感情の起伏が少なくなってきている。海の表面から深くへと潜ってきたのだろうか。意識が深まってきているのだろうか。ニュースを見れば、問題が並ぶ。でも知らなければ問題は問題とはならない。果たして世界の問題は問題なのか。私が知らなければ存在すらしない問題は、問題といえるのか。なんだっていいような気がしてきた。一番最後でいい。流れは終わることがなく続いている。終わった流れにいつまでも固執しているのではなく、新たに生じた流れに飛び乗ればいい。そうすれば流れに乗り継いでどこまでも泳いでいられる。次にどこへ行くかは分からないが、自分自身の直感を研ぎ澄ませ、ここぞというタイミングで舵を切る。意識は空間。表層意識はデスクトップのよう。深層意識はフォルダ内に格納された大量のデータのよう。部屋の空間をきれいにすると新しい流れが生まれる。握っていたくない問題は手放す。ずっと考えていたい問題だけに意識を注ぐ。大好きな人のこと、探求したい社会課題、探求したい学問、探求したい対象のこと。現実が現実である以上は、制限がある。時間、お金、体力、睡眠。エネルギーは効率的に使う。