2021/1/13

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 他人と会話をしていると、物事に固執していることが分かる。ある土台の上で苦悩しており、その土台に立っている以上は解決策等浮かぶはずもない。とあるニュースでは、「30代で年収300万円代であり情けない」という見出しがあった。実家暮らしのためにお金には不自由していないが、そろそろ家を出たいと考えている。でもそうすると貯金が必要だし、そのことを考えると一人暮らしができないという文面があった。この人にとっては「貯金がないならば、一人暮らしはできない」という式に無意識のうちに支配されている。さらにこのことに気づいていない。人生を雁字搦めにしているのは世界の方ではなく、自分自身の固執であるのではないかと俺は考えている。老後に2千万円必要というお偉いさんの発言に日本人は戦慄する。滑稽なことであり、反面教師にしたい。俺自身の中で無意識のうちに刷り込まされた反応的な式はないだろうかと考えてみる。こうしなければいけないと思い込んでいることだ。大学へ進学しなければいけない。偏差値は高ければ高いほど良い。留年せずに安定した企業へ就職しなければならない。安定した企業=名前の知れた企業である。10代のうちにsexを経験しておくべきだ。若いうちに遊んでおかなければ、年を重ねてから遊んでしまう。都合よく踊らされ、指を咥えていずれ来る死を待てっていうのか。人間の恐怖の根源は、先が見えないことにあると俺は考えている。先が見えない崖の底へダイブする覚悟がなく、直前で尻込みしてしまう。異性へ想いを伝える、お持ち帰り、仕事への応募、素直な謝罪、仕事の退職、巨大な投資の意思決定などかな。自分自身の既定観念をぶち壊したい。俺にとって当たり前のことは、他人にとってはクレイジーである。他人にとって当たり前のことは、俺にとってクレイジーである。何が違うのか。なぜ当たり前にできて、当たり前にできないのか。羨ましいな、やってみたいな、と口では言いながらやらないのだ。sexは不浄だ。エイズ等性病にでもかかったらどうするのか。凍った手で女体を触れたら嫌がられないか。粘膜に触れることは気持ちが悪い。様々な理由を付けて、女との関わり合いをシャットアウトする。男も同じ。それが俺のことだ。積み上げてきたレールから外れることが怖い。安定的にお金が振り込まれなかったら、どうやって生活費を支払っていけばよいのか分からないから怖い。いや待てよ、どんな出来事からも学びはあるのだ。学ぼうとする姿勢を貫きさえすれば、どんな出来事も自分自身の成長に昇華させることはできる。自分の頭で考えて、世の常識が本当に自分にフィットしているものか問い続ける。直感的に素敵だなと感じる方向を信じてみる。悩みは尽きることがないが、どうして悩みが悩みとしてそこに浮かんでいるのかに問いを投げかけてみる。ちょっとクレイジーな方が人生は楽しいと思う。ほんの少しずつではあるが、以前よりも自分自身でいられている気がする。自分の頭で考えることができている気がする。未来に対して不安は尽きないが、考えても無駄である。将来の不安に悲観するのではなくて、どうすれば今をより楽しく生きることができるかだけにフォーカスして考えてみる。固執するな、珈琲にも女にも両親にも金にも友人にも家にも仕事にも固執するな。停滞してはいけないし、考えることを放棄してもいけない。日々書くことを止めず、前に進み続けることを忘れてはいけない。未来を悲観するのでもなく、何もしないまま沈むのでもなく、今できることをやり続けるようにと俺は俺自身に言い聞かせる。不便だったら、快適になるようにどうすべきかを考える。苦しかったら、なぜ苦しいのかと問いを投げかける。この世に覆いかぶさっているルールと常識を知り、俺は自分自身のルールと常識を再構築したい。偶然に開いたwebページによって今後の人生が変化していくことだってあるのだ。決して尻込みをせず、やってきた波に乗って想像もつかない場所へ行くのだ。この世に溢れ出す商品は生きていくうえで必ずしも必要なものではない。だから俺は第一に、生きていくうえで最低限自分にとって欠かせないものは何かを炙り出そうと考えたのだ。それが四畳半の風呂無アパートを借りる動機となった。間違いではなく、暮らしに深いところで満足している。増やしていくのではなく、削っていくという逆転の発想である。生活の負荷が限りなく減ったことで、ぶっ飛んだことにチャレンジできるようになっていった。今の時代に出稼ぎなんてクレイジーだね。それでいい。皆がやっていないことに面白さがある。俺はそう思っている。スパイスからカレーをつくる。お気に入りのカメラで路上スナップを撮る。四畳半の小宇宙をデザインする。古今東西の古典を読む。美しく泳ぐ。シンと静まる雪道を愛する人と歩く。NBAでお気に入りのチームを見つけ、シーズンを追っていく。映画を見る。ヨガ教室に通う。稲刈りのお手伝いに行く。胸がときめくような物事はたくさんある。