2020/8/16

1.

なぜだろう?問いだけが残る。虚無感と孤独に包まれ、永遠を逃してしまうようだ。何をしていても虚しくて虚しくて、掴んでも掴んでも崩れ落ちてしまう砂のようだ。こんな世界で何を楽しめばいいのだろう。ほら、あの笑顔もどこか彼方へと消えていく。質素な煌めきに憧れるが、現実は程遠くて孤独に飲まれる。現実から目を背けたくて、酒を飲んだり、甘いお菓子を食べたりしている。それでも虚しさはわずかな隙間から入り込んできて、僕を包み襲うのだ。耐えられない、耐えられないよ。ゆったりとしたビートを聞いて波に揺られ、愛している人たちと笑い合えるような日々を送れるかと思っていたのに、現実は孤独に染まり話しかける勇気さえ持てないなんてどうかしてる。僕は何をしたいのだろう。夏の花火を見に行きたいな。夏の向日葵を見に行きたいな。夏の夜空を見に行きたいな。煌めく星空を大好きな人としっぽりと眺めるような日々を送りたいな。途方もないことを妄想しながら、刻々と過ぎていく時の速さに焦りを感じるのだ。こんな僕をそっと抱きしめてくれないか?泣いてしまいそうだよ。そっと抱きしめてくれないか?僕は地球に生まれ、時に笑い、時に泣き、時に絶望し、ここまでたどり着いたのだろうか?僕が見た日本の日常は、微かに思い出せるだけでもうあの頃は戻ってこない。誰も戻ってこない。それなのにまたあの頃に戻りたくなるなんて。勉強する姿は美しい。僕はそう思う。問いが前へ前へと進む活力となる。探求者を降りてしまえば、気の抜けたコーラのようなだらりとした日々が待っているのだろう。何ををしてもいいんだって。お金のことを考えなければ、何をしたいのかって?大好きな人と夜の闇の中でネオン煌めく都市の中で語り合えるだけでいいのだ。メディアになんて載りもしないちっぽけなお話をできたらもうそれでいいのだと思う。昨日おばあちゃんがね、お花をくれたの。とてもきれいで嬉しかった。こんな意味もない言葉の数々が私の宝物になっていくのだろう。皆目的地へ向かう道のりの中で、僕だけが行く宛もなく彷徨っている。偶然居合わせた出来事に感嘆する。突然雨が降り出し、東京は濡れている。人間がたくさんいる。人間がいるから僕は生きていける。顔も名前も知らない誰かに生かされている。そんなことは忙しない日々の中で思うことなんてないはずなのに、今はふと浮かんでくるのである。大学は彼方へ消えていく。あの頃は戻ってこないし、人も変わり死んでいく。僕はまた、虚しくて孤独で、どうしたらいいかわからなくて、また憂いを晴らしたい一心で街を歩いては歩いてはいろんなことを考える。

 

2.

ばあちゃんの甘い大福に苺。ぱちんと叩く手は痛いけど柔らかい。本気で叩いていないんだなって子供ながらに感じることができた。子供は無垢で大人が嘘ついていることだってお見通しである。それでも。。

 

3.

人生を楽しみなさい。表現は無限で、色鮮やかな街並みが眼を楽しませてくれる。嬉しかったとか、寂しかったとか、勝利したとか、敗北したとか、夢の中のおとぎ話のようで僕にはどうだっていいこと。そのお話をもう少しだけ聞かせてくれないか?人が生きる様は泥臭くて儚くて美しいなんて言葉では表現できるはずもない。僕の気持ちも日々移ろいながらゆっくりと変化していく。

 

4.

体は自然に動いている。とっさの判断で機転が利く。体はいろんな場所へ連れて行ってくれる。いいものに囲まれたいという思いすらも自然に流れてきたものなのだろうか?怠惰な生活をしていたころ、惰性的であった。体に意識なんて向けておらず、周囲の意見に釘付けで承認されたい一心であった。体の微細な感覚にまで意識を向けるなんてとってもめんどくさいことで、適当に生きていたかった。でも苦しかった。それも思い?血は流れている。足の裏の脈動が感じられる。頭の髪の毛一本一本が生えているその狭間を感じられるのか?呼吸に意識を向ける。こんな風に過ごして2年ほど経っただろうか?世界は僕が思っていたよりも優しいかもしれないって最近思う。僕が心を開いて関われば、皆返してくれる。僕が死んでしまったら、それでも世界は回っていくのかな?僕が死んだ後の世界ってあるのかな?誰かお参りしてくれるかな?死は眠るようなものなんだそう。夢から覚め、また夢の中で。どこへ向かっているかもわからないけど、枠は僕が決める。決める?それすらも向こうからやってくる。少しは人に優しくなれるのかな?

 

5.

勉強している姿は美しい。何よりも人間のフローが見える。涙が出るほどに美しい。ひたむきさが良質なヴァイブスを奏でる。それが琴線に触れ、涙があふれるのである。