2020/7/25

茹だる暑さ。肌の奥までぬくいなかでは、意識もぼやけていく。エアコンの冷風が、私の意識を鮮明にさせる。明晰さが戻ってくる。流れが悪い。この10年ずっとだ。肉体に意識を向ける。重心が右足に傾いている。左肩が上がっている。左の鼻穴から呼吸ができない。まれに訪れる空っぽな感覚が本来の私の居場所だと知る。それを取り戻すための旅。本来の自分へ帰るための旅。ネガティブな気持ちが湧き上がってくる。ずんっと心臓が掴まれ、重くなっていく。人と対話すると、明るい気持ちと暗い気持ちが混じり合って押し寄せてくる。笑い、眉間にしわが寄り、突然泣き出す。解放が居場所だ。スペースが私だ。そんな知識は私には必要がなく、ただ実践に実践を積み重ねる。行いがすべて。行いがすべて。

 

ヤマについて

アヒムサ(非暴力・非殺生)

言葉は槍であり、癒しであり、創造の道具である。中傷的な言葉を発するのではなく、自己を見つめよ。世界に問題があるのではなく、自分の心の移ろいに囚われているから出てくる言葉こそが中傷的発言だ。発言は他者だけでなく、自分自身をも傷つけるのだ。食べる過程で殺生は避けることができない。この肉体は地球そのものであり、魚であり、豚であり、鳥であり、植物であり、水であり、太陽であり、空気である。それを忘れることなく、命を食することに祈りを。

サティヤ(嘘をつかないこと)

素直であれ。嘘でその場を免れることはできるが、後で苦しむのは自分自身だ。徹底的に素直であれ。

ブラフマチャリヤ(禁欲)

我慢することじゃない。腹がすいたら食べるのだ。腹が膨れているのに食べていた。精子が枯渇しているのにしごき続けるから、干からびた蛇のようになる。エネルギーの制御は、集中力を養う源となる。眠り続けるな。太陽とともに目覚め、体を研ぎ澄ませる。エネルギーは創造のために使え。

アパリグラハ(不貪)

それが欲望なのか、肉体の声なのか、精神を研ぎ澄ませて耳を傾けよ。どちらか分かるようになる時がくる。必要以上に所有するな。

ニヤマについて

シャウチャ(清浄)

肉体と心をきれいな状態に保つこと。身の回りの空間も同様に。散髪し、爪を切り、歯を磨き、シャワーを浴びて、こざっぱりとした服を身にまとうように。

サントーシャ(満足、知足)

現状(人間関係、能力、健康、環境、年齢)に満足していなさい。

タパス(苦行、自制)

目の前のことにベストを尽くせ。いつもと違う道を歩く。新しいものを取り入れる。

スヴァディアーヤ(読誦、学習)

向上心を持って、勉学に励め。

イーシュワラ・プラニダーナ(信仰)

どうにもできない変化へ祈りささげよ。

 

仕事は修行である。命込めて打ち込め。