2021/12/28

カネが欲しい。カネがあればなんだってできる。やりたいことだけやっていられる。だが、やりたいことは自分の想像できる範疇にしかない。物凄く狭い世界を夢見ている。ぶっ壊してしまいたい。俺の欲望、夢、望み、そんなキラキラしたものをぶっ壊してしまいたい。そのほうがまだましだよ。くさい夢を見ているからだ。俺が一番分かっている。そこから抜け出すことができないまま時間だけが過ぎていくように感じる。寂しい。どうしようもできないことが虚しい。想像できることしか現実には起こらない。俺は突き抜けたい。語り合った人は消えていく。去っていく。俺の視界から消えていく。どうすることもできやしない。俺の執着が抜けない。どうしろっていうのだ。生きている限り生きなきゃならない。死ぬまで生きなければいけない。誰が決めた?知ったことか。いい気分は束の間、苦しさはべったりと張り付いて離れない。ただ幸せになりたいだけなのに。あの温もりを知っているはずなのに。それはやってきたと同時に離れていく。俺は幸せをカネに投影する。女に投影する。他人から認められたい。認められなければ負けだ。人生の負け。このままでは終われない。そんな気持ちも薄れ、もう夜中。くそったれ、うまくいかないこの人生をぶつける相手もいない。孤独には慣れん。どうしても慣れん。居心地が悪い。何もうまくいかない。だが人生は続く。どうにもならない。

もう夜だ。黒髪がさらさらとしている。俺の好きな香り。二重幅が濃い。せかされているみたい。中国人の彼女。世界が広がる。いつか思い出になる。あいつが嫌いだ。無責任な暴言を吐き捨ててきやがる。俺を全否定してくるからあいつが嫌いだ。だがもう一人のあいつはまだいい。馬鹿だからだ。俺が聞けば返答してくれる。だからまだマシだ。マシなだけだがな。女には癒される。ただし美人に限る。俺はクズなのかもしれない。だがそれでいいのだ。他人なんてどうでもいい。奴らはコントロールできない。だが俺自身もコントロールできない。どうすればいいか分からん。脳みそのないこの頭で考えてもなにもでてこない。想定外のことしか起こらない。もう期待することはない。

夢は儚い。現実も儚い。空はどこまで続いているのか。羽田のだだっ広い空港。滑走路はライトアップされており、好きなんだ。この体はひん曲がっている。没頭したいのに、没頭しきれないのがもどかしい。上を望むことはなくなった。カネを持っても使い道が想像もつかない。だからカネ持ちになりたいとは思わなくなった。俺の前には必ず何かがやってくる。それに応じることしかできないの。何をやってもいいと思う。何にもなりたいものだない。生きている限り何かが目の前にやってくる。だからそれに反応していることしかできない。俺がやりたいことはすべて裏目にでるからだ。やりたいことなんて多分ないのだ。どんなことでもいいのだ。何をしていても満たされたり、満たされなかったりするのだ。かっこいい人になんてなれないし。寒さに震える。暑さにイラつく。借金にあえぐ。恋人ができないことに孤独を感じる。美味しくてため息が出る。実家に帰るのが待ち遠しかったりもする。またあの子とお話ししたい。色んなことが起こる。俺には何にもない。何も持ちたくないとすら思わない。どうでもいいのだ。