八月三日

花火の音がする。祭りの音がする。日が沈む頃に、ようやく息を吸える。土曜日のゆったりとした時間が流れる。不思議と町は静まりかえり、カラスが、犬が、野良猫が、生き生きとしている。あっという間に過ぎてゆく。あの声は、もう微かだ。気分の違いで、同じ道がまるで変わって見える。縁を大事にしたい。奥に覗く目を見たい。肌がシワシワになっても、どれだけ歳を重ねても、目だけは澄んでいるから、きちんと目を見たい。その人の、その生き物の、存在を愛したいのです。それができれば、もう充分だと思うのです。礼儀です。きちんと目を見ると、人は不思議と安心する。受け入れられていると安心する。そういう風に生きていきたい。好きな人に、好きといいたいのです。辛ちゃんと、手を繋いで、歩きたい。そよ風なびく海沿いを、二人で歩きたいのです。子供達がはしゃぐ声にホッとします。流れていて、巡り巡って、また会えます。どれだけ離れていても、ここにいます。明日も暑いのだろうか。照りつける日差しに夏を感じます。泳ぐことがこれほどまでに気持ちのいいことだったなんて。リラックスして、いいムードに満たされます。全てがうまく回っています。私の周りでは、皆穏やかで、幸せそうです。多分私が、満たされているから。一杯の水を大切に飲みたいです。一つ一つの出来事に真摯に取り組みたいのです。孤独を乗り越えた自信が、揺らぎ揺らぎ、私の糧になっています。ありがとうございます。ありがとうございます。ありがとう。