8月3日

浜に打ち上がる魚の死体を貪るように食べるカラスたち。みんな今日を生きるのに必死なのだ。海に潜る。目を開けても濁って見えない。チクリと刺すような痛み。舐めると塩辛い。ほのかに生ぬるい海水。波に身を委ねるとどこまでも行ける気がした。

感覚が研ぎ澄まされるとどんな気持ちになるのだろう。時間がゆったりと流れている。火照るようにポカポカする。猛暑日なのに、日が沈むと少し冷える。全てが心地よい。眠気がきた。これがただ今を生きるということか。家に帰る。都会の喧騒が近づくと研ぎ澄まされた感覚が、鈍くなってくるようだ。今日はもう寝ようと思う。