6月3日

朝起きてもあの女性のことが脳裏から離れずに少しだけ世界が明るくなっているような気がした。夏が近づくにつれて湿度と気温が上昇し、体が火照っていくのがわかる。しかしどうやらそれだけではないようだ。事実しっかり水分補給してるはずなのに砂漠のようにカラカラに水が体内から抜け切ったような暑さを感じるのである。何もないようである。自分がこの世界に存在していることすら曖昧になってきた。意識がはっきりしているのに薄いのである。自分を中心にして回っていっているのか。抑えきれない虚しさを音と文字に変える。少しでも世の中が良くなってほしいと思う。ただ、その前にまずは自分が納得していないと。理屈じゃない。

人のことを思うだけで力が湧いてくるような気がした。あの女性を自分のものにしたいというのは傲慢なのか。心を少しずつでいいから開いていこう。あの女性のことをもっと知りたい。数年ぶりにそう思えた。